Monday, February 20, 2012

やわらかくいよう

自分がどんな人間か、どんなことで力が発揮できるのかは、これはもうずっと探し続けるしかない。でも原点は「喜ばれる」ことなので、人が喜んでくれたという経験を一つすると、あ、ここはいいのかもと分かるんですね。例えば天然ボケみたいなことで人が笑ってくれたとしたら、それは自分のいい所を一つ見つけたことです。また、やっている仕事を「あれ、良かったよ」と一人が褒めてくれたら、その後ろには同じことを感じる人が相当数いるはずですから、それもカウントする。

 でも、笑ってもらえない、悪口も言ってもらえない、まして褒め言葉も聞いたことがないというなら、それは言ってもらえないだけのかたくなさが、自分の中にあると考えた方がいい。やわらかさがない相手には、どんなことも言いにくいものです。「言いやすい人」になることが自分を知る最初です。

 今の10代、20代ってすごく良くなっている気がします。つまんない価値基準とか、つまんない欲望を追うとかというのではなくて、人は何が格好いいかという見方を持ち、のびのびと生きている子がたくさんいます。東京でも被災地でもそうですが、しっかりと大人を見ているし、言葉にはできなくても、さまざまなことを感じている。こういう彼らが、僕などには思いもつかないようなことをポンと始めると思う。

 そうしたら「それ格好いいよ!」と、大人からも言いたい。大人が若い人を教え育てるという、考え方のヒエラルキーもいらないですよ。

asahi.com(朝日新聞社):仕事力「喜んでもらおうよ」糸井重里が語る仕事-3 http://www.asakyu.com/column/?id=1106